2008年09月17日

合鴨農法

 
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 お盆は終わったけどまだまだ日差しの強い中、合鴨農法の田んぼにおじゃましてきたよ。田んぼに着くと、ちょうどお手伝いの方たちと一緒にアイガモを囲うネットを張っている真っ最中。「そろそろ稲穂を食べちゃうから隔離してるんだよ」と言いながら小屋の扉を開けると、アイガモ達が「グアーー♪」と嬉しそうに飛び出す!私たちも「可愛い〜」と顔がほころんでしまう〜♪
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苗作り。
昨年収穫した籾(モミ)を塩水選(※1)によって分ける。選ばれた種籾をまき、成苗(葉っぱが5-6枚になったもの)になるまで育てる。
5月末〜6月初の1週間位で田植えをする。大型機械は使用せず、前後左右30cmの間隔で成苗を手で植えていく。この頃からアイガモ隊を投入。田んぼの雑草や、カメムシなどをひたすら食べて、大きく丸々太ってもらうんだよ。 

※1)塩水選(えんすいせん)
ある一定の比重の塩水をはったバケツに籾を入れる。浮いたものは、軽かったり、悪い籾だったりするので、苗には使わず、沈んだ籾を苗に育てる、籾の選定法。うるち米ともち米で、この塩水の比重が違うんだそう。上田さんは卵を浮かべて、水と塩の比重を計っているんだって。

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成長ぐんぐん。  

今回取材でお邪魔したのが8月中旬。お引越し作業を見学させて頂きました〜♪

この頃には稲穂が出来、アイガモ隊が食べようとするので、田んぼの一角を区切って、『合鴨池』を作り、そこへみんな引越し(?)。アイガモは、無事“雑草取り”と“除虫”のお仕事を終えて、『合鴨池』で成長を続ける。

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合鴨池の補修作業。右端に見えるのがアイガモ隊の宿舎。毎朝、ここから出動するのだ。
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作業の隙をついて、アイガモが数羽脱出!編集員達はアタフタ。
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数分後、無事捕獲されました。

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稲刈り。
このときも機械は使わず、手で刈り取り。「はぜかけ」をして天日干し。

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北アルプスに冠雪する頃、脱穀・精米、アイガモ達もお料理・・・。
鴨さし、かも鍋、鶏がらはスープに。余すところなく美味しく頂きます。

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 アイガモって?
鴨とアヒルの交雑種で空を飛ぶことが出来ないんだよ。小さいうちはわからないけど成長するとオスだけ首にリング模様が出るんだって。(食べごろのサインと言ってたよ〜)

合鴨農法のメリット
・食欲旺盛なので、水田内の除草効果がバツグン
・雑食性なのでウンカやカメムシなどの害虫も食べてくれる
・泳ぎながら、くちばしや足で水田の泥をかき回し酸素を送ってくれて、株元もつついてくれるので、丈夫な株になる。
・アイガモの排泄物は肥料に早がわり。
・農薬を使わないので水田周辺の自然環境が保全される。
・生き物相手なので「かわいい」「楽しい」という気持ちで農業にとりくめる。

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 はじめたきっかけは?
10数年前に白馬へやってきた上田さん。この時は農業未経験。でも、荒地になっている田んぼが近所にあったので「もったいないなぁ」と思い、田んぼの持ち主に聞いたところ譲ってくれる事に…。やるなら自然に優しい農業をしたい!と考え、低農薬農業をしている方の手伝いに行くなどして勉強したそう。そこで「合鴨農法」を実践してる方を紹介してもらい、話を聞いてみると先方も「大丈夫!大丈夫!出来るよ!」と勧めてくれたんだって。最初のうちは「ホンマかぁ?」と思っていたけど、「なんでも協力するから!」と後押ししてくれて決意が固まったそうだよ。

大変な事は?
アイガモが小さい時はカラスに、大きくなるとオオタカに、またキツネ、タヌキなどにも狙われるため防御を固めるのが大変。電柵を張って地上からの侵入を防いだり、空からの侵入者には防鳥ネットを張ったり、CDを下げたりしたけど、相手も利口なので慣れてしまい、最初のうちは犠牲になる事も多かったんだって。今は釣り用のテグスを稲の上にかけているよ。コレは何も無いと油断して襲撃してきたカラスの羽が絡まって相手もビックリするそう。今のところ一番効果があるんだって。

上田さんの田んぼの特徴は?
一般的な田んぼと比べると稲の株と株の間がとても広い。(植えるときに30センチ位離して植えるんだって)コレはアイガモが行き来しやすくするため。また、一株一株に日光が良く当たるので株がどんどん大きくなり、収穫できるお米の量が増えるそうだよ。
 
 《取材を終えて》
ゆるんでるネットの隙を見つけては逃げ出すアイガモ達、中にはおしりフリフリ畦道へ逃げてる一団も。途中、川に落ちて姿をくらますアイガモにはヒヤヒヤさせられたが「グエエゥ〜」と悲痛な鳴き声を辿ると少し下流で無事発見。「出たか!よかったぁ!」と土管を覗き込んでた上田さんもニッコリ。こんなハプニングも楽しんでいるみたい♪「大変だけど、手間をかけて1回1回変わっていくのが楽しい」と何度もおっしゃてた上田さん。ほんと楽しんでるな〜と実感したよ。…取材が終わる頃にはしっかりとネットが張られており「脱走できないカモ」って声が聞こえてきそうでした。  by coco
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  ラ・花梨館の上田 誠さん
★お問合せ…
0261-75-3331
(ラ・花梨館) 
1人ではやはり大変だと思うけど、周りのサポートもあったり、オーナー制度にしてるので都会の家族とのふれあいも楽しい。最初は「泥がつかないように」なんて言ってた子供達もそのうち、裸足で田んぼに入って遊びながら農業を経験してる。「こんなかわいいカモ食べれない」と言っていた子も「このお肉すごく美味しい」と言いながら無駄にすることなく食べて、命の大切さも勉強できる。そして僕も学ばせてもらっているんだよ。周りには「大変でしょ〜」って言われるけど、アイガモはとても可愛いし、色々考えたり、手間ひまをかけるのがとても楽しいよ。 
  


posted by 編集室 at 14:24| 長野 ☁| おじゃま探検隊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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